THE FIRST SLAM DUNKを見てきたので感想でも。
ネタバレありで。
スラムダンクの映画を見た。いや～面白かったね凄かった。
原作が好きなら超おすすめ。アニメが好きでも見た方がいい、アニメが超好きな人と原作未読の人はごめんなさいって感じかな。
なぜか完全に忘れてたんだけどスラムダンクってそもそも原作の時点でスーパー面白いんだよね。それをカリッカリに仕上げたらそりゃ面白くないはずがない。
試合の流れから結末まで全部知っているにも関わらずラストの方はかなり力が入り「負けるな！」と思いながら見てしまった。
声優交代やら情報の公開の方法やらで公開前に少々ケチが付いてしまったけどそれが勿体なく感じるほど面白かった。叩いていいぞ大号令がかかりネガティブな声が大きい状況でもこれだけ面白ければ覆すことが出来るんだね。
公開された映像で客が試合を見ていないとか結構な言いがかりだったでしょ。
まぁ声優を全面に出したプロモーションはあんまり…
さてストーリーは山王戦＋宮城をメインとした回想。
湘北の主要メンバーは流川と桜木のライバル関係…ゴリと小暮の不遇の時代…三井のヤンキー時代…等々が思い出されるが宮城はあまりイメージがわかない(自分は小さくて速いくらいのイメージしかなかった)。
最初に情報聞いた時は「なんで宮城リョータがメイン？」と思ったけれど、バックボーンのあまり描かれていない宮城を主人公にして掘り下げをしたかったんだなと納得。
原作の絵をそのまま起こしたようなCGアニメは最初少し違和感あったものの、5分もすればすぐ慣れる。
作った人は本当にバスケ好きなんだろうな～というモーションに目を奪われ、1on1中でもしっかりとその他のキャラクターがスペースを作るための動きをしていたりとコートの中にいる10人が絶えず動き回っており本当のバスケの試合を見ているようだった。
何作かフルCGアニメを見たけどスラムダンクが一番良かったように思う。
交代した声優も花道以外はそれほど気にならずスッと見る事が出来た(自分がアニメに思い入れがないのもあるけど)。その花道も中盤からは慣れた…というよりは「新しい声優の方が合ってるのでは？」と思わされた。
映画スラムダンクは原作初期のヤンキー時代やフンフンディフェンスを筆頭としたギャグ要素がかなりオミットされており、硬派なバスケットアニメーションになっている。この雰囲気で行くのならばコメディ色の強いテレビアニメ花道よりから少し抑えめの映画花道へ方向転換したくなるのもわかる。
タイトルに書いた通り原作未読は少々…いやかなり厳しいと思う。一応原作未読でもバスケが好きなら楽しめると思うがあまりにももったいない。
劇中の回想で宮城はロン毛時代の三井に物理的に散々ボコられるわけだけど、かの有名な「安西先生…バスケがしたいです…」のシーンはカットされており、いつの間にか改心した三井が髪を切り頭を下げて再入部する(一応その間に何かがあった事は感じられるが)。
桜木が流川に頑なにパスを出さないのも原作知らないと引っかかるのでは(なんとなく不仲なのは伝わるけど)。
それと山王側についてはほとんど語られないので「何かよくわからないけど凄く強い敵」くらいの認識で終わってしまうだろう。美紀男はほぼカットなので最後のやけくそディフェンスに意味がのらない。
何より最後の流川と桜木のハイタッチのカタルシスは原作知ってるのと知らないのでは段違いだろう。
そんな感じで全く描写がないわけではないが原作で補完しないときついかなという場面が多かった。
スラムダンクほどのパワーがあるIPであれば連載終了してから25年経っても原作未読の人はごめんなさいの映画をこれほどまでに力入れて作れるんだなと感心した。
ちょっと気になったのは硬派なバスケアニメがゆえに桜木花道という破天荒で何をやらかすかわからないキャラクターが世界観から少し浮いてしまった事。
ゴリへのカンチョー(ここは身内への攻撃だからまぁいい)や、机に上がってのby天才桜木(こっちは退場になってもおかしくない)はヤンキー時代や問題児時代の積み重ねがあるから「こいつならやりかねん…」と思えるけど、映画の世界観でやられるとそのシーンだけ違和感があった(赤髪の坊主ってだけで何をやらかすかわからない人間であることは示せてるのかもしれないけど…)
ゴリの「こいつバスケ始めて4ヵ月なんで」という謝罪は理由にはならず気になる。
桜木花道というキャラクターからそこまで奪ってしまうと別物になってしまうからしょうがないか。
まとめるとめっちゃおもろ～な映画でした。
終わりで～す。
