腐ったみかん

適当に書きます

娘が初めておとうさんと呼んだ日

「おかあさん」から遅れる事数か月、遂にその日が来た。

 

 

娘が1歳10か月になったあたりの頃からかなりはっきりと喋るようになった。

お風呂に入ると「あったか~い!」「気持ちいいねぇ」などと話しかけて来る。しっかりと場に合わせて意味のある言葉を話すようになった。成長は早い。

 

娘はどうやら話すのが好きらしく小さい頃からべらべら喋っていたので言葉の発達は割と早かったように思う。

まず最初に「せんせい」と言えるようになった。おかあさんおとうさんより早いのは少々複雑だが言いやすいので仕方ない。この時は本気で「パパママ呼びの方が良かったかな~」とか考えたが今更後悔しても遅い、おとうさんおかあさんを言えるようになる日を待つばかり。

次は「おかあさん」だった。まぁ奥さんの方が子供に接している時間が長いわけだしここまでは想定内。しかしここからが長く、なかなか「おとうさん」と呼んでくれるようにはならなかった。

 

 

思えば「おとうさん」という呼び方は不利なのだ。まず「パパママ」はもちろん「おかあさん」と比べて呼びにくい。

そしてなにより致命的なのは「おとうさん」という存在は童謡に出てこないのである。

象さんのかあさんはお鼻が長いし夜なべして手袋編んでくれる、かあさんお肩を叩きましょうに蛇の目でお迎え嬉しいな…

知ってるだけで母さんが出てくる童謡はたくさんあるし娘もよく歌っている。

 

父さんが出てくる童謡はどうか?

パパからもらったクラリネット…ある日パパが言ったさ…ただでさえ少ないのにたまに出てきたかと思うとパパばかり。どうやら父親が出てくる童謡は海外のものが多いようだ。

おとうさんが出てくるのは鯉のぼりくらいか?とにかく少ない。

 

 

というわけで不利な戦いを強いられていた父だったが、娘が遂に「おとうさん」と呼んだ。正確に表すと「おとぅたん!」だろうか。自分にはお父さんに聞こえたし奥さんも「遂におとうさんって言ったね」とニヤニヤしていた。

気を良くして娘に「おとうさんは?」と何度も聞いていたら「いや~!」っとそっぽ向かれてしまった。まぁ焦るのは良くない、これからいくらでも呼んでくれるだろうし良しとしよう。

 

と思っていたがなぜか突然私の事を「おっちゃん!」と呼ぶようになった。たしかに広義の意味ではおっちゃんであることは否定しないがさすがにこれは寂しい…恐らく「工事のおっちゃん来るから大人しくするんだよ~」って話しかけてたらおっちゃんという響きが気に入ってしまったようだ。

 

そうこうしてるうちにおっちゃんにも飽き、やっとおとうさんに戻る…と思いきや最近は私の事も「おかあさん!」と呼ぶようになった。よく聞いてみると娘としては「かぁさん!」「おかさん!」と呼び分けてるっぽいが中々認識できない、どちらが父でどちらが母なのかもわからない。我が家から父親は消滅してしまった。

 

おとうさん呼びが定着するまではまだまだ時間がかかりそうだ。

 

 

終わりで~す。