腐ったみかん

適当に書きます

「天気の子」を見てきました

「天気の子」見てきました。福岡は博多の映画館のでかいスクリーンでほぼ満席、久しぶりに映画館にこれだけ人入ってる所見たね。

新海誠監督の映画はなんとなく難しい…イメージがあったので君の名はしか見たことないのですが予告のバカみたいに綺麗な絵を見て見に行くことに(話題作だしね)。

そんな感じなので考察だとか過去作に比べてどうだとかあまりに言えないけれども感想とか思ったこととか。

 

内容はざくっとボーイミーツガール、王道って言ってもいいじゃないでしょうか。才能ある人間に充分な予算与えるとここまで緻密な描写ができるのか!と圧倒されました。あと音響も良い、雨音に"包まれる"感覚は映画館でしか味わえないのでは。ネットで散々叩かれていた本田翼を筆頭にちょっと心配してた声優陣も違和感なし。平泉成っぽい刑事が出てきたな~と思ったら本当に声優が平泉成でちょっとびびる。

良い音響と素晴らしい絵を楽しむためにも気になってる人は映画館のでかいスクリーンで見るのお勧めします。

君の名はで上がりに上がったハードルを越えた!と断言することはできないけど、盛大にずっこけることなく「君の名はとどっちが面白かった?」ってワイワイ話せるくらいには拮抗してるのでは。2作続けてこのレベルの映画が作れることは凄い。

 

以下ネタバレありで感想を。

 

 

 

 

何度でも言うけど映像と音響は本当に素晴らしかった。特に主人公が鳥居くぐってからヒロインと落ちていく描写(陽菜さんから陽菜呼びに変わるのもまた良い)は圧巻。ただストーリーは君の名はの方が好き。天気の子は序盤~中盤まではめちゃくちゃ良かったけど中盤以降がいまいち。

こういう話だとファンタジーとリアリティの境目が難しいなと。100%の晴れ女で天気を自在に操れる女の存在は許せても拳銃と警察という実生活で馴染みのある単語が出てくると眉をひそめてしまう。お世話になった須賀さんに拳銃を向ける描写…苦しかったです。

中盤以降主人公の妄言ともとれる行動を手助けする事で主人公の世話をしてくれた良い人が「警察に捕まる≒不幸になる」という図式になってしまうのが辛い。

君の名はでも「発電所を爆破するテッシー」「嘘避難放送をするサヤちん」等警察のお世話になってもしょうがない人間が出てくるが、"隕石が落ちてくる"事が確定しているのでテッシーとサヤちんは災害から守ってくれた大人たちから感謝されるヒーローとして扱われ救われるだろうし見てられる。

しかし天気の子に関しては陽菜を取り戻した事で帆高は救われるかもしれないが、警察に捕まるリスクを負ってまで手助けした須賀さんや夏美が救われるとは思えなかった。一応3年後の描写として須賀さんはちゃんとしたオフィスを構えて社員を雇ってたり、先輩や夏美が元気そうにしている事からもなんだかんだあったけどちゃんと救われてますよ~って表現してるんだろうけどね…先輩が手助けするのはわかるが須藤と夏美が真偽不明の情報(人柱ってやつ)にあそこまで入れ込む必然性がいまいちだったかなと。

あとは主人公が家出した理由だとか、ヒロインがどうして弟と二人暮らししてるのかと必要最低限しか突っ込んでなかったのは良くもあり悪くもあり…

過去作のキャラクター(瀧くんとか三葉)が出てきますが、あだち充よろしく作品をまたいでのキャラクターの区別がつかずにエンドロール見るまで気づきませんでした。

オチに関しては賛否あると思うけど、昨今の自己犠牲の主人公が多い中世界ではなく"君"を選んだのは好印象。

しかしエロゲの内容でもおかしくないようなセカイ系のストーリーがデートムービーとして普通に受け入れられてる事が凄いね。

なんだかんだ文句言ったけど圧倒的な作画はすさまじいのでおすすめです。